201612/14

トラリピで劇的に利益を伸ばすための応用テクニック4選

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トラリピで利益を伸ばす

前章ではトラリピの基本的な考え方と運用の基礎を解説しました。今回はトラリピで更に利益を追求するための応用テクニック、リスク管理、通貨ごとの運用方法の考え方を解説していきます。

 『トラリピ』設定前に必ず確認すべきこと

もそもFXのリスクとは

トラリピには2大リスクがあることは過去の記事で説明しました。そもそもFXには「為替変動」「ロスカット」「流動性」「金利変動」という4大リスクが存在します。トラリピのリスク管理をするにあたり、まずはFXの4大リスクをしっかりと理解しておきましょう。

「為替変動」リスクとは、為替が予想とは逆に動くことで損失を被るリスクです。「買い」で入った通貨が値下がりすると損失、逆に「売り」で入った場合は通貨が値上がりすると損失となります。「ロスカット」リスクとは、為替変動などで抱えた含み損が大きくなり証拠金の維持率が低下してロスカットが動いてしまうリスクです。

証拠金維持率はFX会社ごとに異なりますが、定められた率を割り込むとロスカットが動き損失が確定してしまいます。含み損だったものが損失として確定してしまうので個人投資家にとっては最も避けたいリスクになります。

「流動性」リスクとは、通貨を「買いたいときに買えない」「売りたいときに売れない」リスクです。流通量が少ない新興国通貨は、流通量が多い米ドルなどと比べて取引相手を見るけるのに苦労します。そのため流動性リスクが大きくなります。

また、自然災害、戦争、金融ショックなどが起こると為替市場全体の流動性が低下します。政変や紛争が起こりやすい国も為替の急変や暴落が起こりやすく「カントリーリスク」が高い国として警戒が必要です。

最後の「金利変動」リスクとは、各国の政策金利の変更などでFXで得られるスワップポイントが減ってしまったり、もしくは今までスワップポイントを得ていたのに逆に支払うことになってしまったり、といったリスクです。

リスクは恐れるものではなく、把握し管理するもの

よく闇雲にリスクを恐れる人がいますが投資にリスクは付きものです。特に日本人はリスクを避ける傾向がありますが、リスクというものは本来、把握して管理するもので、把握して管理してしまえば最早リスクではありません。

可視化されず、把握できていないものが本当のリスクなのです。リスクを把握するためにはリスクの可視化が必要です。リスクを数値化することで具体的に把握できるようになり、管理することが可能になります。数値化するにはリスクの種類に応じた計算式を使います。FXで必要になる計算式は、主に下記のものになります。

損益計算式

(売値−買値)× 取引量

上の式を用いて、自分がいくらの損失額までなら許容できるのか実際に取引を始める前にあらかじめ把握しておきましょう。トラリピでは、ロスカットになった場合の損失額や、『ストップロス』を設定する際の損失額を確認するときに使います。

FXでは運用資金にレバレッジをかけることができます。日本国内ではレバレッジは最大25倍(法人は100倍)までと規制されています。実際に取引をする際のレバレッジの設定方法は会社ごとに異なり、投資家が自由にレバレッジを選択できる会社もあれば、口座に入金した証拠金と通貨の購入額から自動的に計算される会社もあります。M2Jのトラリピもそうですが、自動計算される会社の場合は以下の計算式でレバレッジが何倍になるかを求めることができます。

実質レバレッジ計算式

実質レバレッジ = 取引総代金 ÷ 時価残高

トラリピの運用ではレバレッジは最大でも2~3倍程度が望ましいとされています。自分が運用する資金量が決まったら、必ず上の計算式を使ってレバレッジが2~3倍以内に収まるように管理しましょう。

トラリピの運用において、レバレッジの把握と同じくらい大切なのがロスカットが動く値を把握することです。ロスカットが動く具体的な為替の価格を出す計算式は次の通りです。

ロスカット値計算式

有効証拠金 − 必要証拠金 = 余剰金

余剰金 ÷ 通貨数量 = ロスカットまでの値幅

  • 買いポジションの場合

余剰金を計算したときの為替レート − ロスカットまでの値幅 = ロスカット値

  • 売りポジションの場合

余剰金を計算したときの為替レート + ロスカットまでの値幅 = ロスカット値

具体例を出して計算してみましょう。下記の条件の場合どうなるでしょうか?

  • 取引通貨:米ドル/円
  • 為替レート:1ドル=100.00円
  • 購入数量:1000ドル(買いポジション)
  • 必要証拠金:2000円
  • 入金額:5000円

5000円(有効証拠金)− 2000円(必要証拠金)=3000円(余剰金)

3000円(余剰金)÷ 1000ドル(通貨数量)= 3円(ロスカットまでの値幅)

買いポジションなので、

100.00 − 3 = 97.00円(ロスカット値)

となります。このようにしてロスカットが動く為替レートを事前に把握しておけばロスカットが動かないように資金管理をすることができます。また、仮に通貨が暴落しても何円までなら耐えられるとわかるので、ハラハラせずに済むでしょう。

勝手に利益を伸ばしてくれる!『決済トレール』活用術

トラリピの機能の一つに『決済トレール』というものがあります。

トラリピの機械的な仕組みはそのままに「利益の最大化」を狙うのがこの機能です。トラリピを発注する時に『決済トレール』をONにするだけで、為替相場がトレンドを形成したときに決済価格が自動的に相場を追いかけて利益を追求するようになります。

いずれ相場が反転して決済価格を割り込んだら、即決済となります。『決済トレール』をONにすると『トリガー価格』というものが設定されます。『トリガー価格』とは「決済価格を有効にして移動させるキッカケになる価格」です。『決済トレール』をONにしていると、当初指定した利益金額に達しても決済されません。

その先に設定されたトリガー価格に達したら初めて、その利益金額での決済が有効になります。この時点で反転して決済価格を下回ると決済となりますが、反転せずにトレンドが継続した場合は2番目のトリガー価格に到達します。そうすると、決済価格が最初のトリガー価格まで移動してくるのです。トレンドが反転して決済価格を下回るまで、この動きが続きます。

トリガー価格

このように『決済トレール』は、等間隔に設置されたトリガー価格にレートが達する度に決済価格を自動的に移動させていき、利益を伸ばす働きをするのです。『決済トレール』の値幅(トレール値幅)は原則20銭ですが取引通貨によって異なるので取引を始める前に確認しましょう。

トリガー価格にレートが達する度に決済価格

決済トレールの注意点

利益の極大化を狙ってくれる『決済トレール』はとても魅力的ですが、いくつかの注意点があります。

狭いレンジでは利益が伸びない可能性がある

『決済トレール』では指定した決済価格を20銭以上上回って決済注文が有効になります。なので、狭いレンジで小刻みに値動きをしているような場合にはリピート回数が減ってしまい『決済トレール』を使わない方が利益が出ることもあります。

決済成立価格にずれ(スリッページ)が発生することがある

『決済トレール』は成行で決済されるため、決済成立価格にずれ(スリッページ)が発生することがあります。

決済損益がマイナスになることがある

『決済トレール』は成行で決済されるため、週末明けなど価格が窓を開けてスタートした時に損失として確定される可能性があります。これは『決済トレール』が「決済価格を下回っていれば成行で決済される」というルールで動いているために起こります。

『せま割』が適応されない

M2Jではトラリピ、らくトラ、リピートイフダン、トラップイフダンでの注文において「狙う利益幅が30ポイント(30銭)以内の場合には売買手数料が一律1ポイントになる」という割引制度『せま割』を提供しています。『決済トレール』を設定すると、この割引制度は適応外になるので注意が必要です。

『決済トレール』の特徴と注意点を踏まえた上で使うべき通貨を考えると、為替相場の動きが比較的大きくトレンドを形成しやすい通貨に適していると言えます。上手に使いこなして利益を伸ばしましょう。

トラリピでスワップ運用を考える

FXの大きな長所がスワップ金利のインカムゲインです。スワップ運用をするなら、金利が高い『トルコリラ(TRY)』か『南アフリカランド(ZAR)』がいいと昔の記事に書きました。これはトラリピにももちろん当てはまります。2016年12月現在、トラリピを運用するM2Jが設定しているスワップ金利は次のようになっています。

  • TRY/JPY 51円/日
  • ZAR/JPY 6円/日

それぞれ1万通貨あたりに付くスワップ金利です。これを見るとトルコリラの方がスワップ金利が高いのがわかります。しかし、スワップ金利の高さだけで判断せずに必ず必要な証拠金額も確認しましょう。

スワップ金利が高い通貨を選べばもちろん得られるスワップ金利は多いですが、多くの資金が必要だと手軽に始めることができません。最低限必要な資金(必要証拠金)はFX各社ごとに決められていて通貨によっても異なります。2016年12月現在、TRYとZARの必要証拠金はそれぞれ次のようになっています。

必要証拠金(1万通貨あたり)

  • TRY/JPY 1万3200円
  • ZAR/JPY 3200円

ZARのスワップ金利はTRYと比べると約10分の1ですが、必要証拠金がとても低いので少ない資金でスワップ運用を始めたい人にオススメです。また、ZARは10年程前から長期の下落トレンドが続いていましたが、今年後半に入ってから反発して上昇し始めており引き続き上昇するサインが出ています。

為替相場に影響する国債に注目してみると、大手格付け会社3社(S&P、フィッチ、ムーディーズ)の南ア国債の格付けは3社とも『投資適格級の最低ランク』としているなど、比較的安心できる材料が揃っています。

一方、トルコ国債の格付けは、格付け会社3社のうち2社が『投機的』とするなど南ア国債に比べてリスクが高くなっています。このことから、投資家がリスクを恐れてTRYを売ってしまうことでトルコリラが下落するリスクをはらんでいます。このようなリスクをしっかりと理解しつつ、スワップ運用をする通貨を選びましょう。

秘術!T字戦略

放ったらかしで毎日安定したインカムゲインが得られるスワップ運用はとても魅力的です。コツコツ収入を積み立てることはもちろん大切ですが、資金効率の面から考えると効率が良いとは言えません。

無理をしない範囲で、もう少し利益を狙いたくなるのが人間というものです。トラリピの設定で『決済トレール』をONにすることで利益を伸ばすことができました。それに加えて、ある裏技を使えば普段はトラリピで稼ぎつつ、相場が急変した時に大きく利益を狙うことが出来るようになります。

トラリピと『トラップトレード』を組み合わせることでこれが可能になるのです!この戦略は、ワナを仕掛けたときの形から『T字戦略』と呼ばれています。それでは具体的なやり方を見ていきましょう。

トラリピの設定

まずは通常のトラリピの設定です。取引通貨が1番リピートするであろうコアレンジにトラリピを仕掛けます。次に相場が急落した時にポジションを持つように、コアレンジよりも安い価格帯(コアレンジより下)にトラップトレードで「買いトラップ」を仕掛けましょう。

トラップトレードで買ったポジションはトラリピのように自動的に売られることはありません。決済を指定せずに指値で買うので、自分が手動で売り注文を発注するまで売られることはありません。ポジションを保有している間は毎日スワップ金利が得られます。

スワップ金利を得ながら、為替相場の動きを見て含み益が出てきたらポジションを決済しましょう。インカムゲインとキャピタルゲインで2度美味しいですね。

トラップトレード活用例
出典:M2J:トラップトレードのページ

まとめ

今回はトラリピを始めるにあたり、そしてFXを始めるにあたって絶対に理解しておくべき『リスク』の考え方について解説しました。

無茶をして破産しないために…最も大切な基本事項なので必ず守るように心がけましょう。その上で、トラリピで使える3つのテクニック『決済トレール』『スワップ運用』『T字戦略』を上手に使って利益を最大限まで伸ばしましょう!

「トラリピを始めたいけど、どの通貨で取引すればいいかわからない」という人は是非『トラリピ運用のための各国通貨解説』ページに目を通してみてください。トラリピ運用の観点から、各国通貨の特徴を解説しているので大変参考になります。

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